地球の息遣いを感じるような雄大な大地と、水辺の美しさが魅力の南紀熊野ジオパークは、本州最南端となる紀伊半島の南部、和歌山県を中心に10市町村にまたがります。そのジオサイト数、なんと107箇所! プレートの沈み込みによって生まれた独特の地形は、まさに大自然が悠久の時をかけて作り上げた芸術作品。ここでは、和歌山県新宮市・北山村・奈良県十津川村のジオパークを紹介します。

 

 

和歌山県へのアクセスはこちらです。

 

 

世界遺産の美しい川を船で下る「熊野川九里峡(くりきょう)」

 

「川の参詣道」として世界遺産に登録されている熊野川の河口に広がる美しい渓谷で、南紀熊野ジオパークでは絶対に外せないスポットです。熊野酸性火成岩類の花崗斑岩が熊野川によって浸食され、見事な渓谷美が作り出されています。2005年に復活した「川の参詣道」熊野川の川舟下りで、岸壁や奇岩とともに美しく幻想的な九里峡を優雅に楽しめます。

 

 

【INFOMATION】

和歌山県新宮市熊野川町他

新宮駅より道の駅熊野川までバスで約30分

南紀熊野ジオパーク公式ウェブサイト「新宮市(旧熊野川町)」

わかやま観光情報「熊野川舟下り」

 

 

 

日本屈指の絶景渓谷!「瀞八丁(どろはっちょう)・瀞峡(どろきょう)」

瀞八丁

 

国内でも有数の景勝地で、国の特別名勝、天然記念物にも指定されている、断崖、奇岩、洞窟が1キロメートル以上続く、自然の彫刻ともいうべき美しい渓谷です。マグマの熱と、それによる大地の隆起から北山川に浸食され、荒々しくも美しい断崖ができ、深い峡谷が生まれました。南紀熊野ジオパーク内で最古の付加体である。竜神付加体が広がっています。ジオサイトとしての魅力はもちろん、絶景スポットとしても見逃せません。

 

 

【INFOMATION】

和歌山県新宮市熊野川町 日足

新宮駅よりバスで約30分

南紀熊野ジオパーク公式ウェブサイト「新宮市(旧熊野川町)」

十津川村観光協会「瀞峡」

わかやま観光情報「瀞峡めぐりウォータージェット船」

 

 

 

熊野川にそそぐ赤木川の透き通る支流「和田川峡」

 

前弧海盆に堆積した熊野層群の砂岩泥岩互層を和田川が浸食してできた深いV字型の渓谷です。周囲の自然と溶け合う透き通る水の美しさはまさに感動もの。和田川にはダムがないため、本来の川の美しさがそのまま残されています。周辺の崖には天然林が広がり、熊野川沿いにそびえる白見山(しらみさん)とともに、「白見山和田川峡県立自然公園」として、はるか昔から変わらない自然美が守られています。

 

 

【INFOMATION】

和歌山県新宮市熊野川町

新宮駅よりバスで約50分、または車で約20分

南紀熊野ジオパーク公式ウェブサイト「新宮市(旧熊野川町)」

和歌山県公式ホームページ「白見山和田川峡県立自然公園」

 

 

 

苦行「熊野古道」中辺路の最難所「大雲取越(おおぐもとりごえ)」

 

雲取越えの前半部である大雲取越は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産の一部であり、「熊野古道」と呼ばれる、平安時代中期から鎌倉時代後半にかけて都の貴族たちが求めた山岳信仰への道でした。那智山から小口、熊野川町までを結び、舟見峠、石倉峠、越前峠と、標高800メートルもの花崗斑岩からなる急な3つの峠を越える険しい道のりですが、道中の山岳信仰を思わせる厳かな雰囲気と荘厳な景観は必見です。

 

 

【INFOMATION】

和歌山県新宮市熊野川町

新宮駅よりバスで約50分

南紀熊野ジオパーク公式ウェブサイト「新宮市(旧熊野川町)」

新宮市観光協会「世界遺産「熊野古道」大雲取越」

わかやま観光情報「大雲取越」

 

 

 

歴史と文化、変わらぬ自然を感じる世界遺産の古道「小雲取越(こぐもとりごえ)」

 

大雲取越を過ぎ、赤木川から熊野本宮大社へ続く、熊野古道中辺路です。大雲取越に比べると緩やかな道のりで、桜茶屋跡、桜峠を越え、百閒ぐらへたどり着くと、雄大な山並みが広がる絶景に出会えます。

 

 

【INFOMATION】

和歌山県新宮市熊野川町

新宮駅よりバスで約50分

南紀熊野ジオパーク公式ウェブサイト「新宮市(旧熊野川町)」

熊野本宮観光協会「小雲取越」

わかやま観光情報「小雲取越」

 

 

 

熊野の神々が談笑する「円座石(わろうだいし)」

 

熊野古道、大雲取越の近くにある4つの大きな石です。「わろうだ」というのは、円形の座布団のことで、この大きな石に熊野の神々が座って談笑したり、お茶を楽しんだと言われています。石を覆いつくす苔と、周囲の木々が悠久の時と神々しさを感じさせます。石に彫られている梵字三字は、それぞれ阿弥陀仏・薬師仏・観音仏を表します。

 

 

【INFOMATION】

和歌山県東牟婁郡熊野川町西

新宮駅より小口までバスで約1時間、下車後徒歩約20分

南紀熊野ジオパーク公式ウェブサイト「新宮市(旧熊野川町)」

新宮市観光協会「世界遺産「熊野古道」大雲取越」

 

 

 

太古の大地の動きを知る「孔島・鈴島(くしま・すずしま)」

鈴島

三輪崎漁港のすぐ近くに浮かぶ孔島・鈴島。孔島は久嶋とも書き、鈴島とともに温暖植物が群生しており、特にハマユウの群生地として有名です。鈴島に残るヤッコカンザシというゴカイの仲間の群生跡が、大昔に起こったであろう南海トラフ地震による地形の隆起を物語ります。孔島は、世界でもめずらしいウチヤマセンニュウという鳥の繁殖地としても注目されている場所です。

 

 

【INFOMATION】

和歌山県新宮市三輪崎南東海上300m沖の島々

三輪崎駅より徒歩約20分

南紀熊野ジオパーク公式ウェブサイト「新宮市(旧新宮市)」

新宮市観光協会「孔島・鈴島」

 

 

 

アカウミガメの産卵地としても有名「王子ヶ浜」

 

熊野川河口まで運ばれてきた砂礫が、沿岸流によって運搬、堆積され、形成されたのがこの砂州です。この海岸は、熊野古道に沿って新宮市から熊野市まで続き、神事のお祓いの場所として親しまれてきました。

 

 

【INFOMATION】

和歌山県新宮市新宮

新宮駅よりバスで約10分

南紀熊野ジオパーク公式ウェブサイト「新宮市(旧新宮市)」

 

 

 

熊野古道沿いに望む海岸線が美しい「高野坂」

 

王子ヶ浜から三輪崎へ続く峠道で、熊野古道中辺路コースで唯一海を望む道です。峠付近から一望できる海岸線が美しい景観地としても知られています。道沿いには参詣道らしく、南無阿弥陀仏を刻んだ碑や地蔵を見ることができます。

 

 

【INFOMATION】

和歌山県新宮市三輪崎

新宮駅より車で約15分

南紀熊野ジオパーク公式ウェブサイト「新宮市(旧新宮市)」

新宮市観光協会「世界遺産「熊野古道」高野坂ウォーク」

 

 

 

徐福伝説の残る遺跡「蓬莱山(ほうらいさん)」

 

熊野酸性火成岩類の花崗斑岩からなる小さな丘で、阿須賀神社のご神体とされています。かつて、秦の始皇帝の命令により、徐福の一行が蓬莱山を目指したと言われています。古くから霊山として崇められてきました。

 

 

【INFOMATION】

和歌山県新宮市阿須賀

新宮駅より徒歩約10分

南紀熊野ジオパーク公式ウェブサイト「新宮市(旧新宮市)」

和歌山県新宮市公式ホームページ「徐福~神々の地に宿る徐福伝説」

 

 

 

地質を利用した古の城跡「新宮城跡」

 

別名丹鶴城(たんかくじょう)と呼ばれる新宮城跡は、熊野川河口の小高い丹鶴山にあったお城です。この山自体が熊野酸性火成岩類の花崗斑岩でできており、石垣にも花崗斑岩が使われています。現在は、現在は見晴らしの良い城址公園として人気の観光スポットです。

 

 

【INFOMATION】

和歌山県新宮市丹鶴

新宮駅より徒歩約15分

南紀熊野ジオパーク公式ウェブサイト「新宮市(旧新宮市)」

新宮市観光協会「新宮城跡(丹鶴城跡)」

 

 

 

天然記念物にも指定されている沼に浮く島「浮島の森」(新宮市)

 

面積およそ5000平米もの泥炭浮遊体でできている島が、その名の通り沼に浮かんでいます。島内には130種もの寒暖植物が混生しており、世界的にもめずらしいとして注目されてます。沼の水面の昇降によって島も昇降し、強く足踏みすると揺れるなど、浮いていることを感じることができる不思議な島です。

 

 

【INFOMATION】

和歌山県新宮市浮島3-8

新宮駅より徒歩約10分

南紀熊野ジオパーク公式ウェブサイト「新宮市(旧新宮市)」

わかやま観光情報「浮島の森」

 

 

 

世界中でも唯一無二の場所!?「神倉山のゴトビキ岩」

 

神倉山の頂上付近、標高120メートルほどのところにある神倉神社は、他では見たこともないほど急な石段の先にあります。その段数も538段!登るだけでかなりハードですが、その先には町と熊野灘を一望できるビュースポットがあり、さらに大きなご神体であるゴトビキ岩があります。この熊野酸性火成岩類の花崗斑岩が風化してできたヒキガエルの形の巨岩とともに、パワースポットとしても人気のある神社です。

 

 

【INFOMATION】

和歌山県新宮市神倉

新宮駅よりバスで約10分

南紀熊野ジオパーク公式ウェブサイト「新宮市(旧新宮市)」

わかやま観光情報「神倉神社」

 

 

 

日本の滝100選にも選ばれた名瀑「桑ノ木の滝」

 

花崗斑岩からなる岸壁を流れる落差21メートルの滝は優美かつ圧巻です。柱状節理も見ることができ、まさにジオのパワーを感じられる名瀑。滝へ向かう道はハイキングコースとしても人気で、四季折々の風景を楽しむことができます。

 

 

【INFOMATION】

和歌山県新宮市相賀

新宮駅よりバスで約30分

南紀熊野ジオパーク公式ウェブサイト「新宮市(旧新宮市)」

わかやま観光情報「水の国、わかやまが誇る滝」

新宮市観光協会「桑ノ木の滝」

 

 

 

筏下りが楽しい!「北山峡・オトノリ」

 

日本で唯一の飛び地にある村で、和歌山県唯一の村、北山村にある美しい峡谷です。7000万年前に堆積した南紀熊野ジオパーク地域内最古の竜神付加体の地層からなる大地が隆起し、北山川は下方に浸食したことで、標高差600メートルの谷になったのです。力強い岩石に囲まれた美しい川を筏で下りながら鑑賞するのがおすすめ。オトノリは、筏流し難所と呼ばれていた場所です。

 

 

【INFOMATION】

和歌山県東牟婁郡北山村

熊野市駅よりバスで約1時間

南紀熊野ジオパーク公式ウェブサイト「北山村」

北山みっけ!「北山村アクティビティ」

 

 

 

古代から人が生活していた遺跡の近く「下尾井の河岸段丘」(北山村)

 

大昔川だった場所の河床面が下方に浸食し、取り残されて階段状になった地形を河岸段丘と言います。この地域には、川よりも標高の高い河岸段丘があり、不思議な地形になっています。

 

 

【INFOMATION】

和歌山県東牟婁郡北山村下尾井

熊野市駅よりバスで約1時間

南紀熊野ジオパーク公式ウェブサイト「北山村」

 

 

 

地形の面白さだけでなく、歴史的スポット、世界遺産も見ることができる南紀熊野ジオパークの魅力を感じにでかけてみませんか?

 

 

写真提供:公益社団法人和歌山県観光連盟